所在地は東京都文京区。超金持ち学校「桜蘭学院」に属し正式名称は「私立桜蘭学院高等部」。理事長は須王譲。「一に家柄、二にお金」と謳われ、生徒達の殆どが上流階級の「やんごとなき」身分の家庭を持つ。成績の他に家柄、財力に応じA〜D組にクラス分けされる。進学はエスカレーター方式で、家柄や財力は早々変わるわけではないためずっと同じクラスという人間が多い。奨学特待生制度を採用しており、成績優秀な学生に限り一般からの入学を認め学費が免除される。とはいえ庶民にとっては、求められる学力もさることながら、上流階級に物怖じしない必要があるなど、非常にハードルの高い校風のため、特待生となるには余程図太い神経が必要と噂されている。

南校舎の最上階・北側廊下つきあたりの第三音楽室で営業。独自の特性を活かし、お客様のニーズに応えるのが基本方針。モットーは「強く、気高く、麗しく」。創設2年目。運動系にも文化系にも所属せず、顧問もいないという異例の部である。部長は創設者でもある須王環(2年)。ハルヒ以外の部員は環からスカウトを受け入部。現部員は埴之塚光邦(3年)、銛之塚崇(3年)、鳳鏡夜(副部長、2年)、常陸院光(1年)、常陸院馨(1年)、藤岡ハルヒ(1年)の男6人、女1人からなる計7人。ただしハルヒが女である事は部外秘(当作品では普段の学園生活の描写が皆無に等しいので、どのように他の生徒に秘密を守っているかは定かではない)。 メンバー全員がA組で、学院内でも屈指の家柄を持つ者ばかりである(1人除く)。接客料、指名料、飲食代は無料。ポイント制で、ネットオークションでの購入金額に応じて優先待遇等のサービスを受けられるシステムである。ちなみに、題名のルビはホスト部(クラブ)だが、作中での呼び名はホスト部(ぶ)である。

上流階級家庭の子供ばかりが集まる桜蘭高校特待生1年の藤岡ハルヒは、勉強ができる静かな場所を求めて第三音楽室に辿り着く。しかしそこは「暇をもて余す美少年が、同じく暇をもて余す女生徒をもてなし潤す」ホスト部なる集団が営業していた。不注意から、校内オークションに出展予定だった「ルネ」の花瓶を割ってしまったハルヒは、弁償金800万円の返済のため「ホスト部の犬(雑用係)」となるが、眼鏡を外した素顔が美形だったことから接客係に格上げとなる。そして借金帳消しの条件として、100人(後に1000人追加)の指名客を集めるノルマを課せられ、ホスト部員としての第一歩を踏み出す。しかし大きな問題が…ハルヒは「女の子」だったのである。かくしてホスト部隠れ紅一点のハルヒと、それを知った部員達との関係と思惑は、様々な出来事を経て次第に変化していくのだった。