西暦2029年。突如発生した未知のウィルス、通称〈アポカリプスウィルス〉の蔓延によって引き起こされた大事件「ロスト・クリスマス」から10年後の日本が物語の舞台である。荒廃し、無政府状態となった日本はアメリカ軍を中心とする超国家組織GHQの統治下に置かれていた。
桜満集は世間やクラスメイトに対してどこか冷めた視線を向ける男子高校生。周囲との微妙な距離を保ちつつ平穏な日々を過ごしていた彼はある日、お気に入りの場所である廃校舎で憧れの歌手・楪いのりに出会う。傷を負った彼女はレジスタンス組織「葬儀社」のメンバーというもう一つの顔も持っていた。集はGHQから最高機密「ヴォイドゲノム」を盗み出した楪いのり、葬儀社のリーダー恙神涯らと関わる中で「ヴォイドゲノム」に触れ〈王の能力〉を宿してしまう。
力を手に入れた集は、「葬儀社」に協力しGHQを退ける。しかし「葬儀社」への加入要請は断り、元の日常に戻る道を選ぶ。しかし彼のクラスにいのりが転入してきたことから、集は否応なしに「葬儀社」に加わる羽目になり、彼らの活動の中核となってゆく。
茎道率いるGHQが引き起こした〈第2次ロスト・クリスマス〉、そして自分と同じく〈王の能力〉を持つ謎の少年ユウとの接触により、集は封じていた記憶を思い出す。それは、姉の真名、そして親友・涯との幼き日々であり、ロスト・クリスマスの真実だった。そして涯は自分ごと真名を殺し、消えていった。
その後、第2次ロスト・クリスマスにより天王洲第一高校が学生たちの避難所となる中、GHQの情報工作により会長の亞里沙や綾瀬たち「葬儀社」メンバーは窮地に陥る。事態を収拾し皆をまとめるため、集は自らの〈王の能力〉の存在を明かし、その力で生徒達を守るために生徒会長に就任する。しかし物資不足から平等な避難生活を送ることが困難となり、その打開のために谷尋が提案した「ヴォイドランク制」の導入を悩む中、祭が命を落としてしまう。自責の念に駆られた集は「ヴォイドランク制」を導入し、低ランクヴォイド能力者達を酷使しする暴君と化す。脱出作戦「エクソダス」を発動するが、ヴォイドの真実を知った他の生徒たちのクーデターに遭い、さらに謎の復活を遂げた涯に右手を切り落とされ〈王の能力〉を失ってしまう。
その後いのりまで奪われてしまった集は放浪をつづける中、自らのこれまでの罪、アポカリプスによるあらゆる事を1人で背負うべく、ヴォイドゲノム3本の内の最後の一本を撃ち込み、王の能力とそれを宿した自らのヴォイド「右腕」を取り出せるようになり、それによって仲間を襲っていた嘘界を葬り、仲間に再び協力を求め、いのり救出に向け動き出す。