『クロガネ』

運動音痴ながらも人並み外れた視力を持つ高校生、黒鉄博人。好きなものは牛乳と漫画。休日の過ごし方は読書。優れた視力・観察力を持っている(視力は測定不能で、記録上は3.0)。眼鏡をかけているが、これは本人曰く「曇りガラス」で、「見えすぎる」ために普段は眼鏡で抑えている。にも関わらず、生まれつき体力が絶望的に低く、体がついていけないため、スポーツに活かす事は出来ない(今まで卓球、空手、テニス、バスケ等に挑戦したものの、長続きしなかった)。サッカーでキーパーをした際などは、真正面のシュートが見えていたのにも関わらず顔面に直撃してしまうほど反射神経が無いのだが、こと剣道・剣術となるとその超人的な視力に見合った反射神経を見せ、相手の攻撃をことごとく避けるほどの反射神経を発揮するという、まさに剣道に特化した人間であるといえる。
彼はある日、剣道部員の白鳥乙鳥から部活の勧誘と兼ね、「桜一刀流」で最強と謳われた江戸時代の女剣士の幽霊・刀条さゆりの話を聞く。その後、博人は噂通り刀条さゆりに襲われてしまうも、さゆりの一撃を躱す。さゆりは博人を桜一刀流の後継者にする事を決意する。最初は拒む博人であったが、乙鳥が不良たちに絡まれている所をさゆりと共に助けた事で、昔憧れを抱いた「ヒーローになる」事に目覚め、剣道をしながら桜一刀流を学んでいく。昼間は部活で練習、夜は夢の中でさゆりとの修行をしているため、異常なまでの成長を遂げている。